第1話イジメ編第1話イジメ編やあ、こんにちは、ボクの名はシンジ。 幼い頃に父親に捨てられると言う悲惨な目にあった薄幸の美少年さ。 最近、親の仕事の都合で転校したばかりなんだけど、いきなりその学校でイジメに遭ってしまって困ってるんだよ。 ボクって、繊細なイメージがあるから、粗暴な彼らから見ると絶好の獲物に見えるんだろうね。 でもね、ボクって、ちょっと腕っ節に自信が有ったりするんだよ。 小さい頃に、拾ってくれた人が、また粗暴な人でね。 その人に育てられたせいで、否応なしに鍛えられたっていうか、そうでないと生き残れなかったっていうか、とにかく苦労してきたんだよ、ボクも。 でね、その絡んできたヤツも、そういう事情なんて当然知らないから、自信満々でイチャモン付けてくるんだよ。 もう、笑いを堪えるのに、必死だったね。 え?どうして笑うのかって? その相手の口調が関西弁なんだけど、イントネーションが無茶苦茶なんだ。 あれは、テレビ見て覚えたニセ関西弁だね! 自慢じゃないけど、ボクはず~っとホンマモンの関西弁を操るオッサ・・・、和尚に育てられてきたんだから。 え?笑ってたら相手が余計に怒るんじゃ無いかって? 当たり前だよ。 わざと怒らせるのも、護身術の内だよ。 相手を怒らせて平常心を失わせる、とか言う綺麗事じゃなくて、怒らせて先に手を出させないと、正当防衛が成り立たないじゃない! あれ?誰かな?ボクのこと、外道だって思った人は? 外道なのは、ボクのお父さんだから、間違えちゃダメだよ。 ボクは、薄幸の美少年なの! で、案の定、怒って殴りかかってきたから、かる~く、当たった振りをして、タコ殴りにしてやろうかと思っていたら・・・・・・・、そのまま相手が蹲ってダウンしてしまいました・・・・・アレ?????? どうやら、ボクの顔を殴っておいて、手の方が怪我をしたとか言うギャグを飛ばしてくれたようだね。 流石は、ニセ関西人! 転んでも、タダでは起きないようだね。 しかも、これじゃ、何となく、ボクの方がワルモンみたいじゃないか!? せっかく痛い思いして、殴らせておいて心証良くしようと思ったのに、全然、意味無かったじゃないか!! やってくれるね、このジャージ君は。 あとで、人が居なくなったら、気が済むまでタコ殴りにしてあげるよ、ふっふっふっふ! それにしても、困った。 なんか、ジャージ君のお友達のメガネ君が、被害者の筈のボクを責めるんだよ。 何処の世界に殴られた被害者を責めるヤツがいる? しかも、こんなにクラスメートの注目を集めてしまうと、鬱陶しいからって、殴り捨てて逃げるわけにもいかないし・・・・、本当に困ったよ、この時は。 ちょうどその時に、ネルフから呼び出しがかかったから抜け出せたから良かったけど。 え?ネルフってなにって? お父さんの勤め先だよ。 ボクが子供なのを良いことに、タダで働かせようと企んでる外道な組織さ。 まあ、この時だけは、ちょっとだけ感謝したけどね。 ヤバイ、ヤバイ!もう少しで殴り倒して、学校からトンズラしてるところだったよ! ボクには、この中学校でやるべき事が有るんだから、そう簡単には、転校できないんだよね。 え?やるべき事ってなんだって? それは、秘密だって!!! 決して、女性関係の話じゃないから深く詮索しないように!! まあ、あの二人のことは、しっかりとボクの頭のブラックリストに書き込んでおいたからね。 今度、ボクと二人っきりで会うとき、それが君たちの最後の時さ! 誰だい?今、ボクのことを外道だって思った人は? 続く? |